前向きに退化していく

昼夜逆転で、深夜の外出が増えました。

花のかおり、空気の湿度、夜の方が敏感になる気がするのですがなぜでしょう？

突然ですが皆さん、夜の梅林に行ったことがありますか？

私は小さい頃、おばあちゃんの家に泊まった時は必ず、近くにあった梅林に散歩に行っておりました。

電柱もまばらな暗い道で白く群れている梅の木、というのは正直不気味さを感じますが、その梅林を風が抜けると、本当にいい匂いがするんです。

もし、行く機会があったら、夜に梅林を訪れてみてください、昼よりも格段に梅の良い匂いがするはずです。

深夜コンビニまで歩いている道でこんなことを思い出していました。

人間、暇だと色々なことが見えてきますね。

それに応じて五感も、以前より強くなった気がします。

春に向かって空気に埃っぽさといいますか、むわっとした湿気が含まれてきたように感じます（もしかしたら雨の前の日だったからかも...？）

それから近所のおうちから聞こえる子供の声とか、街中でもちょっと目を凝らせば星が見えるなとか。

アスファルトに点々と漏れた車の油が、街灯を反射して大きな魚のうろこに見えたり。

全然気づかなかったことが少しづつ見えてきて、勿論よく知った街なのですが、一段階彩度が上がったような、自分が野生化していく様な不思議な気持ちになっています。

今までとは違う体の場所を使うようになってきたなという感覚です。

人間は野生のように獲物をとらなくていいじゃないですか、進化も退化もとうの昔に全部済ましてきたかと思っていました。

でも、もしかしたら少しずつ戻っていくのかもしれない。

幼児退行しているのかしら、それでもこのちょっとキザな自分の感覚、割と気に入っています。

人類がこれを退化だと言っても、私は進化と言い張りたい。

言い張って何があるわけでもないのだけど。生きやすくなる為に、生物は進化と退化を繰り返して今に至るはずです、詳しくないですが。

「人類の退化計画」なんかかっこよくないですか？

もし前に進もう、進もうとして行き詰っているのであれば、人類は退化したって良い。

退化だって進化です。

五感を磨きたいです。

別にいいものを見に美術館に行く、とかじゃなくても、いつもの道でちょっとした発見を毎日積み重ねられる程度の能力を養いたい。

その発見は私にとっては、日常の息継ぎポイントとして機能してくれています。

五感を養って、また人間の生活に戻れた時には、その時までには、街の中にたくさんの「息継ぎポイント」を発見しておきたいです。

前向きに退化していく、今週の私の標語はこれに決まりました。

これからは桜も咲き始めますから、非常に楽しみです。

皆さんもご無理だけはなさらないでください。

では。

おばちゃんでも、悩むことはある。

最近仕事を休みがちになっている、ここ一か月ほどほとんど仕事に行っていない。

職場の人はやさしいので「いいよ」と言って休ませてくれているが、申し訳なさと引きこもって落ちた体力のせいで思考がちょっとネガティブになってしまう日が続いている。

そういえば、もしかしたらこの日記を見てくれている人がいるかもしれないので、そこの貴方を労いたい。唐突にそんな気分になったので、赤の他人の私が今から精一杯の労いをします。

本当に私達よく頑張っていきてますよね、貴方もお疲れ様です。是非一緒に、とりあえず生きていきましょう。

大した労いになってない気がするし、何ならふらっと立ち寄った日記でこんなことを言われるの、薄気味悪い気がしてきた、申し訳ない。

話は変わりますが、この日記、題名をつけないといけないのね。

一人で書く日記にはそんな習慣がないので、新鮮だし、書きたかったことを思い出すことができるので良いですね。

題名のおばちゃんの話、とりとめもないのですが是非聞いてほしい。

ひきこもってると自分も部屋の空気もこもりがちになるじゃないですか。

分かるよねっていう前提で話してしまっていますけど、こんな変な名前のブログを見てくれる人なら分かってくれるんじゃないかと、微かな希望を抱いています。

今日は部屋の空気を久々に通してみたんです。

エアコンを微風でつけて、窓を開けて、うすいレースのカーテンが外気になびく姿を久々に見た気がしました。

やることと言ったら、ユーチューブを見るか、昼寝するか、位なんですけど...

それでもね、やはり外の風が部屋に入るというのはいいですね、人の声とか、少し遠くの大通りでの催しの音楽なんかが聞こえる。

天気も良くて、遠くに見える集合住宅の白い壁が、青空に映えて綺麗だったり。

信号機の音なんかも、新鮮で良いです。通勤する時には全く聞こえていなかった音でした。新しい発見、小学校の時に先生が頻繁に「換気は大切」と言っていた言葉が、この歳になって分かりました。

それで今日、また発見したんですね、それが題名にある”おばちゃんでも悩むことがある”です。

私の家の下は倉庫になっているんですけど、倉庫に荷物を取りに来たおばちゃん二人がなにやら話している。

いけないと思いながらも、少し聞き耳をたてさせて貰いました。

「あんまり悩みすぎないでねー！！」「...ありがとう！」

おばちゃんでも悩むことがあるのか、と。初めて知りました。

おばちゃんの事を差別している訳ではなく、純粋に初めて知りました。

同じ人間だから勿論悩むことはあるのだけど、私の周りのおばちゃんは傷を隠すのが上手いのか、うまくやっている様に見えていました。

でも違った、おばちゃんだって悩む。　その事実がとても心地よかったです。

周りにもし、強そうなおばちゃんがいても、その人も悩んでます。

多分私以外殆どの人にとっては当たり前なんじゃないかな....と思いながら、でも私も書き留めておかないとまたこの事実を忘れてしまいそうなので、ここに失礼しました。

また。